東京のクラブと比べて、外国人比率がベラボーに高いのと、クラブでの金回りがいいため、とても活気がありました。
金土2晩でなんと13軒!
上海での夜のお供に、猿のように遊び回った軌跡をお楽しみください。
~1日目
⊿Bar Rouge 客数300人/キャパ500人 外国人比率90% ハウス系
バウンサーにぱりっとしたスーツ姿の黒人、外灘を見下ろすテラス、ほぼ外国人のみに若干の派手な中国人女子が混じる、もっとも上海ベイビー的な空間。
衛慧によって赤裸々に書かれたクラブライフと中国人女性の大胆な性は、中国当局には刺激が強過ぎたようで中国内発禁。
金回りがみなとても良く、至る所でドンペリが開いている。で、シャンパンが開くと花火。この延長でロシアやタイのディスコで火事になってるんだろうなぁ。笑
カクテル80RMB~(1000円)、一人ブルジョアじゃないおれは、コロナビア(40RMB)にライム突っ込んで対抗。おれなりの闘争だった。
コロナを飲んでるのがよっぽど珍しいのか、しまいにゃ店員も人の顔見るなりコロナビア?と出してくる始末。結局杯を重ねて気分よくなって、いい感じでフロアも盛り上がった。
⊿Windows 600人/600人 20% ハウス系中心に何でもあり
他のクラブを探していて、たまたま入ったローカルディスコ。一転カジュアルな服装に 地元感満点の客層がパンパン。クラブの中ではビリヤードやってる人も。
外国人を除く、これが上海っこの標準的夜遊びなんだろうなぁ。
⊿SIN 客数600人/キャパ1000人 外国人比率65% ハウス系
とてもきれいなオフィスビルの25F。ガラス張りの窓からは眼下に公園を見下ろせるナイスロケーション。Rougeよりは多国籍な印象で、白人以外もかなりいる。音も電圧のせいかなかなかよい。
広大なラウンジスペースにVIPラウンジ、フロアはDJブースの前にちょこっとだけ。踊る人と飲む人のバランスは、これでちょうどいいのかもしれない。踊りたきゃ人を避けながらどこでも踊れるしね。
この日はBiyaaaach Partyというワンオフパーティで、音の感じとおねぇちゃんの質など、上海でここが一番気に入ったかも。
⊿MAO 500人/600人 40% ハウス系
たまたま通りかかった、、100RMB払って入ったけど、あんまり印象がない。SINよりカジュアルで、外国人と中国人は半々くらいだった、、気がする。
他のクラブでも見かけたが、クラブの中に巨大な水槽!中にはサメが泳いでいる。中国人の派手好きか?勝手に鮫系クラブと呼ばせてもらおう。
⊿ Longitude Lounge 160人/200人 70% ディスコ系
これもたまたま。
黒人やプエルトリカンが若干多かったかな?クラブの前に焼き鳥の出店が出ていて、その周りを子連れの物乞いがうろうろしているのが印象的だった。ハングアウトを求めるクラブピープル(外国人)たちが横のFamilyMartに押し寄せていたのが微笑ましかった。
⊿Dragon Club 50人/250人 30%
もっとも期待が高かったクラブ。日本人と香港人の共同経営らしく、フロントにおばちゃんがいたり、エントランスで渡されるチケットに来てくれてありがとうと書いてあったり、細かい心配りが日本的。
行った時間が早過ぎたのか、音はしぶいけど盛り上がりに欠ける。
客が少ない時の店員やDJが頑張ってる感じが、なんだか平日の東京のクラブにいるような感覚。笑。普段はアフターアワーズ中心で夜明けくらいから盛り上がるそう。
渋い(わかってる)って何なんだろう?アンダーグラウンド何だろう?って考えてしまった。
この一晩遊び回って、ゴージャス系クラブのアッパーな空間、Power Houseとでも言うべき東京でも外国人DJたちがかけているような音の方が、正直楽しめたのだ。
そんなこんなで一日目の夜遊びは終了♪
朝方まで飲み過ぎて、最後は公園で嘔吐。上海一日目にしてここまでイケたのは上出来。
クラブがあって良かった。
音楽があって良かった。
人と近くなれる。街と近くなれる。
クラブは言葉の壁を越えて、コミュニケーションが深まる最高のツールだ。
~二日目
⊿MINT 700人/1200人 50% ハウス系
これが噂のサメ系だ! |
エントランスは1Fのメインロビー、エレベーターを上がってビルの25Fという、上海で典型的なゴージャス系クラブ。これぞサメ系!
ちょっとダサめのゴージャス系で、クロークで預けた傘はなくすわ、店員は釣りをごまかそうとするわ、盛り上がってくるとフロアの照明上げたり、今回行った中では、一番やくざなクラブだった。
マグナム! |
各テーブルでは、Moetのマグナムボトルにグラスがズラリ並ん
でるのが標準で、客の金回りの良さには驚かされる。(マグナムは、上海のクラブでも開けるのに数十万するそう。。 )
⊿MUSE at Park97 600人/1000人 35% ディスコ・ヒップホップ
有名な公園の脇にあるディスコ。ここの他に2店あり、香港人女優カリーナ・ラウ(トニー・レオンの嫁)が理事を務める、上海で一番有名な店でもある。
適度なローカル色といった感じで、ルミカ振り回す客も。中国人同士のテーブルでは、フルーツ盛りが一般的。いわゆる普通のディスコでした。
⊿Rocky 800人/800人 5%
Park97からすぐの、スーパー・ローカルディスコ。人の流れについて行ってたまたま入った。
外国人皆無、DJブースの後ろにはど派手な全面LEDスクリーン!ローカル色あり過ぎ若さ全開!で5分といられなかったが、それぞれの層で遊び場があって、盛り上がっている上海夜遊びの層の厚さを感じました。
写真とってたら、上海で唯一"No Picture"と言われた箱。自分でやってて思うが、東京のクラブはなんで写真とっちゃいけないんだろう?コンサートじゃあるまいし、とても不思議だ。
⊿JZ 150人/200人 80% JAZZクラブ
他のクラブを探しててたまたま。ビッグバンドのJAZZライブをやっていた。客層は知的な(おとなしめ)の外国人中心。お洒落で高級なスターパインズといった所。雰囲気よかったです。老舗のJAZZクラブ。
⊿TARA57 50人/60人 95% DJバー
道聞こうと入ったDJバー。アイリッシュじゃないしあれは何系なんだろう?どっかの国の人がすし詰め状態で飲んでいた。
⊿Sherter
行きたかったクラブだがリニューアル中で閉まってた。。
Roni Sizeとか呼んでる。
⊿DADA 200人/250人 40%
中心街からはだいぶ離れた幸福路にあるクラブ。
この日はFemale DJのみのイベント"Lady killer"で、アンダーグラウンド感たっぷりのヘビーなサウンドを、キレイ所の女DJたちが廻している。外国人とローカルの混じり具合や盛り上がりは、これぞ上海アンダーグラウンド。
こ汚いトイレの感じや客の服装、タイムテーブルが張ってあってDJが変わって、VJがいてなど、一番日本のクラブに近い感覚。
夜が深くなるにつれ、House~Drum'n' Bass~最後はKrushやKENSEIくんでも引くような、dopeでヘビーなDub Step, Trip Hop。それを美形のDJが廻している。
フロアは引き気味だったがこのコントラストに見事にやられた。最後はフロアにおれ一人。真剣に踊り倒しました。
最後の最後で出会った上海リアル・アンダーグラウンド。
流暢なイントネーションとクールな立ち姿、裏腹にある寒気がするようなソリッドな感覚。
ChaChaというそのDJとは握手して、思わず”Keep Going”という言葉が口をついた。
言っちゃった.....
おれもパーティをつくり続けなきゃ...
⊿Logo 5人/150人
同じく幸福路のDJバー。行ったらちょうど最後の曲だった。
外国人が回してたんだけど、最後まで残ってる取り巻きも含め、その終わる感じが日本のクラブと同じで微笑ましかった。雰囲気よさそうなクラブだと思った。
ほろ酔い気分で乗り込んだタクシー。ラジオからは喜納昌吉の中国語バージョン。
"泣きなさい 笑いなさい"
これは元々日本語の歌だと、歌ってやったら運転手は喜んでいた。
なんだか出来過ぎている。
この先どうなっていくのかはわからないが、
真剣に生きて、泣き笑いすれば、それが一番。
C'est La Vie. (それが人生さ)
上海で遊んだ二晩。
ゴージャスなラウンジから、ローカルディスコ、アンダーグラウンドなクラブまで、とても濃厚で、どれも印象深い。東京のクラブシーンとの比較考察を入れてみたい。
・金回りがいい。
1杯1000円のカクテルを飲んでる層と、地方から出稼ぎにきて、夜中もビルの解体に従事している人たち。この格差はとてつもなく大きい。
東京と違い、ここではクラブがブランド店などと同じ、大きな金が廻る存在なのだ。だから好ロケーション、豪華な空間に立地している。
・服装がおしゃれ
ゴージャス系クラブは、Tシャツでは入れない雰囲気。みな着飾って夜遊びに行く文化で、とてもお洒落。そう考えると、日本のクラブのみなカジュアル・Tシャツの感じは、とても奇異に思える。
・女の子がキレイ!
外国人比率が高いのもあるが、、中国人もみなお洒落でキレイです。
地顔の良さは、かなわない気がする。いわゆる美人顔多し。
・外国人が多い
上海のクラブシーンは、外国人抜きには語れません。
その比率によって、店のカラーが決まってくるほど。基本的に金持ちで、グループで来てシャンパン開けて飲んでる。DJも名前は無名だが外国人が多い。
外国人が多いからかっこいいのではなく、混ざっているからいいんだ。
・興行システムとは別
世界的なDJがツアーで来て、それを見に行くというよりは、日常の夜遊びはDJが誰かなんて気にしていない様子。そこがHotは場所だから行く。とても健全な姿だと思う。
もちろん年末はInfected Mushroomが来たり、Roni Sizeがどこどこに来たりとかもありますが、大多数は関係なし。
・入場料は総じて安め
最高クラスで100RMB(1300円)というプライスが安いのかは微妙ですが、ドリンクの値段に比べて安い気がする。ローカル中心のハコではフリーチャージが主流。気軽に行ったり来たりできます。クロークは基本的にFREE。
・移動が安い
直接クラブのことではありませんが、深夜のタクシー初乗り16RMB(200円くらい)、30RMB出せば市内どこでも行けます。ただし英語は100%通じないので、地図なり住所なりを持って身振り手振りで。遠回りするような運転手は一人もいませんでした。
ちなみに地下鉄は2RMB(26円)。
・(一般的に思われているより)安全
世界中どこでもそうですが、クラブの中はけっこう守られています。
やってる方はトラブル起こしたくないし、音楽が好き、盛り上がるのが好きという共通項があるため、ぼったくりや変なトラブルとも、基本的に無縁です。
キャッシュオンで飲めて明朗会計。知らない街で遊ぶなら、クラブはとてもオススメです。
中国人女子の夜の一人歩きもけっこう見かけます。
・音が太い
電圧が200Vのため、たいしたサウンドシステムじゃなくても野太い音が出ます。
特に低音は差が付きやすく、標準的な日本のクラブより踊れる!
90年代以降、景気の停滞と共に真面目に、もしくは気難しくなってしまった、東京のクラブシーン。
常に多国籍な人種が出入りする上海のクラブシーンは、とても開けていて、活気に溢れていました。
東京に活気を取り戻すには、閉じた輪をもう一度拡げる必要がある。
例えば東京に来て一日目の外国人が、自分のやってるOVAに辿り着けるか?と考えてみる。
アンダーグラウンドであることは否定しないが、閉じた輪は好きじゃない。
英語サイトなきゃ来れないよ〜
あとジャンル表記がないと内容が分からない。パーティの紹介文やDJプロフィールによくあるパターンで、本人たちにしかわからないような抽象的なことしか書いてないのがある。これは音楽業界の風潮でもある言語軽視と、抽象的なのがかっこいいというアブストラクト精神の悪影響なのだが、これでは滞在の短いトラベラーは辿り着けない。
長々と書いたけど、上海のクラブは、今とても面白い!!
週末だけの滞在でも楽しめるし、マイルを使えば東京で豪勢に遊ぶより安いかも?
未知への冒険心と、何が起きても自分で何とかするちょっとした覚悟があれば、あとは万国共通。
魅惑の世界が扉を拡げて待っている。
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中国のクラブ情報は下記を参考にしました。
clubberia佐々木さんの上海・北京クラブリポート
(4年前なので若干様子が違う。変化のスピードが凄い!)
http://www.clubberia.com/Report/Detail/?id=58
http://www.clubberia.com/Report/Detail/?id=59
http://www.clubberia.com/Report/Detail/?id=60
情報ポータルサイト SmartShanghaiのクラブページ
http://www.smartshanghai.com/events/upcoming/index.php?tag=clubbing
クラブ情報がまとまってた知らない人のページ(thanx!)
http://www.shanghainavi.com/special/5001055
http://d.hatena.ne.jp/ko-riken/
http://dragonclub.com.cn/baru/
上海でのクラブビジネスの話
http://www.chinasupercity.com/news/view_news.php?news_id=4434
フリーペーパー IN NIGHT Shanghai(北京版も出たらしい)
http://www.in-night.com.cn/
*中国のwebサイト(ドメイン.com.cnまたは.cn)の中には、日本語環境のブラウザだと見れないサイトもあるので注意!ブラウザ変えたり言語設定変えたりいろいろやってみて。
衝撃の上海夜遊び番外編、つづく夜遊び北京編はまた来年。
皆さん、よいお年をお迎えください。
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