昨晩はelevenクロージングパーティ。
DJはここ5年以上聞いてないJOAQUIN "JOE" CLAUSSELL。
翌朝は土曜日なので当然仕事だが、3時間ほど家で仮眠をとった後、着替えのスーツや革靴を抱えて夜更けに家を出た。 この遊びのスタイルには相当の気合が必要だ。笑
Yellowが惜しまれつつクローズしたのが2008年。elevenとなって再オープンしてとても喜んだけど、その5年の間に両手で数えるほどしか遊びにいってないと思う。下手したら片手?
子供が2人できたり、仕事が土日休みでなく忙しかったりいろいろ理由はあるけど、自分の周りの30代・40代の遊び人たちも近い状況で、あまりelevenに行ってない人が多かったように思う。
高年齢化していたYELLOWの客層を引き継げず、渋谷中心の20代の客も西麻布まで引っ張れなかったのは、クローズの一因だったのかもしれない。
そんな行っていないおれでも、eleven/YELLOWは一言では語りつくせぬ特別なハコ。
なくなるって分かって、始めて価値に気付くみたいな。
遊び始めの10代は、西麻布の大人達のかっこよさや怪しさに魅せられ、20代・彩の中期~はYELLOWをホームグラウンドとして開催しつつ、平日・週末問わずハードコアに踊りに行っていた。
西麻布という立地のせいか、そのDJやイベント目当てじゃない人も彷徨いこんできて、それが夜遊び特有の雰囲気をつくって良いんだよね。イベント主体のライブハウスや、単一の目的で集まっているレイブには作れない猥雑な空気。
普段なら接点のない他人と他人が、時には融和し、時にはぶつかりながら夜の雰囲気をつくってきた。人によってはディスコ的とも言えるのかもしれない。
そして何より音。照明。踊るために何が必要か作りこまれた空間は、東京一。
ラウンジ・DJバー全盛のこの時分。6時間でも8時間でも、ひたすら音にはまって踊れる、そんなハコはもはや絶滅寸前だ。
elevenになってスピーカーユニットが変わって音が固くなったとか、細かい文句はおれの周りでもあったけど、ハカセ→菊池くん→マッチーと受け継がれてきたファットなクラブサウンドは極上だった。特にUreiを使うHOUSE系のDJのセッティングが煮詰まった時の音だね!
そしてこの晩も、気合の入った音出してた。
Joeのプレイは相変わらず変わり映えしないけど、もはやそういう事じゃない。
この空間があって、好きな音があって、がっつり踊ってれば可愛い女の子が微笑んでくれて、それだけで本当はとても幸せなこと。
正真正銘、このダンスフロアでのLast Danceになるんだから、気合を入れて前掛かりで踊った。
前掛かりと後ろ捌き、中間のフラット。
状況が放っておいても次々に変化が現れるなら後ろ捌き、完全に整っているならフラットでも良いけど、何も起きない時は前掛かりで攻めた方が人生楽しい。
自分次第で、状況なんて変わるもの。幸せをかみしめ、力強くステップを踏んだ。
たしかにHouse Musicはここ10年くらい演歌かもしれない。
おれも進化をしようとしないHouseシーンにそっぽを向いていた時期はあった。
フロアで何百回と聞いてきた曲は最初の数音で曲名が浮かぶし、明け方に掛かるようなもはやclassicsと言っていいHouse/Garageは、フロアの半数以上がフレーズを口ずさんでいる。
LiquidやWOMB、ASIAなんかに行ってる若い遊び人から見たら異様な光景だろう。
それでも、この空間のあり方がたまらなく好きだ。
フロアとDJのコール&レスポンス。フィーリングが合えば男と女、男と男、女と女問わず絡んで踊る、eye to eye, body to bodyのコンタクト。
そこではDJはステージ上のアーティスト様ではなく、空間を一緒に創っているパートナー・祭祀だ。
その曲を掛けさせたのは、DJの選曲だが、フロアが掛けさせたとも言える。
フロアに充満するフィーリングの媒介者とも。ハードコアなDancerたちと、DJとの饗宴。
仮に1か月に1回踊りに行けば年間12回。10年で120回。30年で360回。50年で.....
いつだって、これが最後と思って踊りたい。
ちょろっと遊びに行くとか、顔出すとかじゃなく、踊りに行きたい。
5時間でも、10時間でも。
先週のTimmy Regisfordは、0時から翌20時まで20時間廻したらしいけどね。笑
さすがです!パイ先!!
elevenを再開し、もう一度いい夢を見させてくれたelevenのスタッフたち、yukoちゃん、加茂くん、菊池くんには本当に感謝しています。今度ダンスフロアで会ったら一杯おごります。
美しく、せつない、一つの時代の区切り。
またいつか、フロアで会おうよ?
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