生きる力(チカラ)
子育て界隈でも、オトナの世界でも、最近周りでよく話されるテーマだ。
お互いで何となく共有しているイメージはあるし、僕自身自分のパーティの説明に"生命の根源的な力"などと綴っている。
最近これについて考えさせられることがあり、あらためて、生きる力ってじゃあ実際何だろう?と考えてみた。
まずは、火が起こせる、山で過ごせるなどの野生で生き抜く力は、分かりやすく生きる力と言えるだろう。もう少しライトに言えばテントが建てられるとか、外で泥んこ遊びとかもその延長上だろう。運動能力が高いなんてのもその力を想起させる。
そして原始時代よりこの方、食糧を得ることができることも生きる力だ。獲物を仕留める力やどこに行けば食糧があるかの知識から始まり、計画的食糧生産が行われるようになって以降は、集約された食糧を自由に差配できる権力を持つこともそう。
分業が進んだ現代では、それは稼ぐ力とも言えるかもしれない。稼いで家族を養う力。
そのために必要な力は、もはや物理的な力というよりは、伝える、理解するといったコミュニケーション能力や、空気を読む、察する、機転を利かす、先を見通す、共感するなどに変わってきている。
仮に、こういった類の生きる力を、身につけるとする。
運動能力抜群で、ワイルドライフにも精通していて、頭がよく、機転が聞き、先見の明があり、人の気持がわかる人、まさにスーパーヒューマン。三国志で言えばパラメーターすべて90以上の趙雲!
生きる力を身につける、育てるというのは、そういうことなのかな??
どうしても、力という言葉ができるできない、優劣を想起させてしまう。
子どもだって、そんなの求められてもねぇ。。
確かに、ぱっと行動してすぐ理解する子どもは、置いてかれたり劣等感を感じたりせずに済み、本人にとっても心理的に望ましい傾向だろう。そして親や先生、友達にとっても付き合いやすいかもしれない。
そしてそういう子は、クラスの人気者になれたり、面接で合格したり、会社では出世、女の子からはモテると、ポジティブフィードバックを得やすいため、さらに本人の自信に繋がる。
でも、みんながそこを目指さなきゃいけないのかな?
何だか、"生きる力"というよりは、単に"生きやすい力"のようにも感じる。
子どもたちを見ていると(大人も同じだと思うが)、ぼーっとしてる子やどんくさい子だっている。でもその子が他に比べ劣っているかというとそうではないと思う。
内に秘める、まだ見えぬ何か、その子にしかないものが必ずあるはずだ。
というわけで、今のところしっくりとくる"生きる力"の定義は僕の中でない。
唯一、最近どうだろ?と思うのが幸福を感じる傾向だ。
ふとした中に喜びや可笑しさ、美しさ、愛おしさ、を感じられること。
同じような状況においても、ある人は満たされていると感じ、ある人は何かが欠けてると不平不満を感じて生きている。
満足感を得られている人は、心に余裕ができて、人にも優しくなれる。たぶん。
どんな状況でも、それは戦争や離散、貧困のさなかにおいても、幸せを感じることができるのか、この世界と自分を肯定/信頼できるのか。それを貫けるのか。
それは周りの評価や状況に左右されない、その人自身が授かった/獲得したもの。
それが現時点で近いかな?と僕が思う"生きる力"だ。
皆さんの思う、"生きる力"は何ですか?
それぞれに異なるイメージや定義があると思う。
よかったら教えてくださいね。
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