2018/03/12

3.11 14:46 その時あなたは

3.11から7年。
子供たちを連れて訪れた近隣の小学校のお祭りにて、2:46祈りを捧げました。
なーんもない平和な日常のありがたさと、その日常が突如引き裂かれた人々に想いを馳せて。


そして帰宅後〜明日の明朝まで、我が家では電気をストップした生活を始めました。
被災者の心持ちを体験する中でこどもたちにも不便さや暗闇を感じてもらいたかったのと、自宅の防災体制のチェックも兼ねて。

すでに陽も傾きかかってる夕暮れ前。それは明かりの確保から始まった。


そこで気づいたことを10個、箇条書きにして残しておこうと思う。


1.明かりがない! 電池がない! 
 
明るいLEDのヘッドライトやランタンなどどこへ行ったのか?
暗い白熱球ヘッドライトに、一部LEDライトで過ごすことに。。
一軍扱いの照明ほど、何かの折に持出ていて所定の場所で見つからず。
その他、電池入れっぱなしで液漏れしていて接触不良、残量ある電池とないものが入り混じって焦る、、など。
うちはキャンプ道具が揃ってるから〜なんて余裕かましてるアナタ!要確認ですよ〜


2.ろうそくがない!

残量に限りある電池よりもろうそく!と思ったが、これもどこいったのか?大掃除の時に捨てたのかな?
かろうじてクリスマス用装飾の中からデコキャンドルを見つけ出した。
でもこのねじりろうそく、一晩持つかな〜?



3.カセットコンロ万歳!

非常時気分を楽しもう!ということで、こどもリクエストで豚肉とたらこ、2種類のパスタをつくることに。暗闇の中の調理も気分が盛り上がる!
でもこれ、断水しなければだよな〜
ボンベは余裕持ってストックしとこ


4.子供の不安定

暗闇の中ミニカーレースを繰り広げたり、大はしゃぎだった姉弟。
途中から急に怖くなってきたようで、暗闇に対してしきりに怖がり、どこ行くにも付いてくる始末。ちょっとしたことで泣き喚いたり落ち着いたり感情の起伏が激しくなる。
子のテンションに引きづられると親も焦りやイライラが募るし、意外に重要なポイントと感じた。
娘が言ってた「家族全員が揃うと不安が半分になる」は実感こもった言葉だった(この日は途中から妻所用で不在)


5.充電関係

携帯に限らず、巨大なモバイルバッテリー替わりになるPCも日頃から満充電を心がけたい。テザリングに必須のUSBコードがバッグに入ってなくて焦る。
暗い中、あれ携帯どこ置いたっけ?も頻発。鳴らしてみて〜も使えないので、肌身離さず持っておこう。


6.ラジオ!この世に音楽があること

ラジオから流れる放送は、孤独な時間を他にも生きて共有している人がいるんだと勇気づけられた。これがなかったら子供たちはパニックだったかも。
そして音楽がいかに人を奮い立たせるものか。
どんな苦境にあっても感情が沸き立ち、思いを馳せ、意識を飛ばすことができる最も頼りになるメデイアだと思った。音楽ありがとう!!
でも電池式ラジオ、単2が6本だよ、、、予備に手回し式もオススメ!



7.水のこと

首都直下地震が起きた場合、断水する可能性は高い。
今回のようにたっぷりの水でパスタを茹でてとか、お風呂だけは入ってというのはできない(花粉の季節だったので今回は特別に)。トイレも流せない。
我が家ではエコキュートのタンクから直接お湯を取り出す方法があるんだけど、そのやり方の再確認をしとこうと思った。家族内でも共有しておかなきゃ。
(停電中でも断水していなければ蛇口からお湯が出た。参考

  
8.温度

日頃はエアコンのおかげで20度超をキープしている我が家も、2時過ぎには17度(外気温4度)
体感温度もかなり違うし、これが真冬だったら、、、


9.怪我しない 病気にならない

大災害時、軽傷者の手当は後回しなので、自分の身を自分で守る大事さを子供たちにも伝えたい。地震が起きたらおれ裸足で超スピードで逃げるよとはやる息子に、急がば回れ。家の中も土足でいい(草履は勧めない)という話しをした。
 
 
10.モノやアタマの整理整頓 〜いざという時に

残念ながら家から別の場所に退避することもあると思う。
その時どこに行くのか?家族がバラバラだった場合にどう伝えるのか?(小学生になるとその可能性も高い)ひとりでどう生き延びるのか?どう助けを求めるのか?
持ち出すものはなにか?(僕の場合は家族の思い出写真が詰まったHDDと通帳類くらい)
自分だけではく、家族で共有しておく必要性を改めて感じた。




夕暮れから寝付くまで、子供たちにとってはわずか5時間ほどの体験だったけど、親子とも得るものは多かったと思う。

ろうそくとLEDライトに照らされてやった学校の宿題。親子でそれぞれ詩をつくって発表し合った。
日頃ならそれぞれのことをやっている時間、限りある灯りに身と心を寄せて過ごす、豊潤な時間。

備えていても、不慮のことは起こりうる。
日々の何気ない日常を、その時しかない特別な時間と味わい過ごすことが、一番大事だと思った。

たまたま回したラジオからは七尾旅人。
音楽、ありがとう!!!

2:30 ブレーカーを上げろうそくを消して、明日の炊飯器をセットして本実験は終了〜